病人の家選びでは、ゴミ出し事情がとても重要
病弱な人の部屋探しならではのチェックポイントのひとつ。
それは、ゴミ出し事情。
現在借りている部屋は、集合住宅の敷地内にゴミコンテナがあって、住人は24時間いつでもゴミ出しOKな物件。そして月々の管理費の中から定期的にお掃除の人が雇われ、コンテナまわりの掃除もしてもらえます。
健康な人なら「手間が省けてラッキー」程度の話なのかもしれませんが、私はこれだけのことにどれだけ救われているか分かりません。
ゴミ出しルールは、住まいによって物凄く違う
かつて住んでいた家は、集合住宅だったのですが独自のゴミ置き場がなく、町内会のゴミ集積所を利用することになっていて、その町内会のルールが
- ゴミを出していいのは、朝の6時から回収時間の8時まで
- 当番制のゴミ当番の家が、ゴミ収集後に周囲を掃き清めなければならない
というルールでした。
・・・辛かった・・・。
当時私が住んでいたのは、団塊世代のサラリーマン世帯が子育てのために家を買って移り住んできて出来た、郊外の旧・新興住宅地。「一家に一人、専業主婦がいるのが当たり前」という土地柄。
ゴミ出し時間を守れない・守らないご家庭はほぼありませんでしたし、必要性がないからなのか高齢世帯が多くお金を出す位なら自分達で掃除する、という発想になるのか、簡易なネットのみの集積所で毎日のようにカラスが荒らしに来るにも関わらず、ゴミコンテナを設置しようという話は上がらないらしく。
(「らしく」とあるのは、町内会の話し合いでは、賃貸の住人は蚊帳の外だったから。本当に保守的な土地柄でした。ゴミ出し場の掃除以外、町内会の当番を押し付けられないのはラッキーだったともいえるのですが、こういうの、引っ越す前は分からないですよね・・・)
私の場合は、睡眠障害ゆえに明け方やっとウトウトできかけている時に、あるいは気分が悪くて動けない時に、身体にムチ打って起き出してゴミを出しにいかなければならない。
ゴミ当番にしても、収集所を仕切っているお宅の方に「仕事をしているなら夜に掃除するのでも構わない」とまで譲歩して頂いたですが、寝込んでいたら夜でも無理だし、一日中家にいるのはご近所にはバレバレ。
かといって、「私は病人ですので当番は免除してもらえませんか」などと新参者が病気をカミングアウトしたら、噂に尾ヒレがついて町自体に住めなくなるんじゃないかと思われるようは保守的な土地柄。結局、ゴミ当番がないという遠くの収集所に出しにいくことで当番自体は回避できたのですが、今度は遠くまでゴミを持っていくのが辛かった・・・。
特に生ゴミはこまめに出さないと大変なことになります。「前回出しそびれたし、今日もこの調子だと絶対に朝には出しにいけない」と思った日の深夜にそっと出してみたりこともあったのですが、罪悪感や、バレたらどうしようという恐怖感がハンパなく・・・
生ゴミはゴミ出し出来る日まで冷凍する、などの対策もしてきましたが限界がありました。
自治体の支援を受けられることもあるので調べてみて
その地では自治体が自宅までゴミを引き取りにきてくれるサービスを利用するに至りました。
こういったサービスがあるかどうかは自治体によるのですが、今現在、ゴミ出しで苦労されている方は調べてみることをお勧めします。「ふれあい収集」という名称の自治体が多いようです。現在高齢であるか、障害者手帳など持っていたら話が早いと思いますが、市区町村役場の事業のようで、対応も自治体によります。見た目は健康だけど病弱、という人は医師の意見書などがあるといいかもしれません。
これでめでたしめでたし、ともいえるのですが・・・なんだか役所の方の手間を増やして申し訳ないこともあり、また保守的な土地柄。
毎週毎週、配送業者とも違う作業着を着た自治体の方が我が家に来るためにご近所の方に「あなたの家によく人が来ているのは、何?」と探りを入れられたこともあって、居心地のいいものではありませんでした。
今は「普通の住人」として「普通にゴミ出し」出来るのが、ささやかながら幸せです。